No.94 手ごたえのない愛
2008年最初は2nd Albumよりこの曲をPick up。
(いきなりこの曲はちょっとヘビーかな?(笑))
DEENに提供した曲のセルフカバーであるこの曲。
原曲はDEENでもめずらしいほどのロック調になっていますが、 こっちはゆったりとしたテンポで落ち着いたバックサウンドと、 切ないイメージが強いアレンジになっています。
歌詞の内容は、好きな女性(「君」)が失恋して、 主人公(「僕」)はそれを励ましつつも実は狙ってる・・・そんなドラマのような内容です。
次は俺と・・・!とすぐにでも言いたいけど、 「君」はまだ別れたばかりで悲しみに暮れていてなかなか言い出せず、 「急かしてゴメン」というフレーズからも主人公のジレンマが伝わってくるよう。
最初は悲しんでいる「君」に対して「もう忘れて 終わったことは」や 「彼奴のためなら泣かないでこれ以上」と励ましていた主人公。
しかし、「甘くせつない夏が過ぎてく」と時間が経過すればするほど、 余計に次の一歩をどうやって踏み出せばいいのか悩んでしまい、 2番メロの「迷路みたい 糸口のない 道化者さ それもいいだろう」からも その辺の心境がつかみとれます。
最終的には「必要ならここにいるから 涙を拭って 自分でカタをつけて」と 彼女に行く末を委ねている感がするあたり、 ある意味悪といいますか、まっすぐな恋愛をする主人公なのだなぁと思いましたねぇ。

あと、ラストサビ前の「僕を見てて もう大丈夫 君が少し笑った」というフレーズもポイント。
一見何気ないクサいフレーズではありますが(笑)、 ラストのサビに向けてのいい演出をしているフレーズだなぁと。
主人公と「君」の関係を意識すると何とも切ないフレーズで、 情景がすぐ頭の中に浮かんで「うわぁ〜」なんて言いたくなってしまいそう(笑
ここでそんな情景を思い浮かべながら、すぐラストのサビに入るあたりで、 ラストのサビをより盛り上げるためのいい味付けになっている気がしますね。

いやはや、歌詞の情景を思い浮かべれば浮かべるほど、 聴いているほうまで悩ましげになる曲ですな(笑
しっかし、よくここまで男の気持ちを歌詞に描けるというのは、 もはやすごいというより不思議なくらいです。
小松さんは恋多き方なのでしょうな、きっと(笑