No.92 約束の海
すっかり秋本番になってきた今日この頃、曲中の「肌寒くなった海辺には〜♪」というフレーズを ふと思い出し、5th Albumよりこの曲をpick up。
ミディアムテンポで海をイメージさせるようなゆったりとした曲調で、 バラード色の濃い5th Albumを代表するような曲です。
歌詞の内容は、彼は本当に自分のことを愛してくれているのだろうか?と 彼女が不安になり、彼を試してみたというもの。
やはり、この辺の心境というのは女性ならではと言ったところでしょう。
(基本的に男が女性を試すってのは無しでしょう(笑))
そして喧嘩をしたまま彼女一人、海に行って彼が迎えに来るのを待つという、 また実に小松さんらしいドラマティックな展開に・・・。
この時の彼女の心境を彼が気がついてくれたらと思ってしまうのですが、 歌詞中には彼が迎えに来たとはっきりと描かれたフレーズがありません。
そうなると、いよいよ「この悪ふざけも 潮風と共に 笑い飛ばせると」や 「ただ待ち続ける それしかできない・・・ 早く気が付いて」というフレーズが とても痛々しく、切なく感じてしまいます。
とはいえ、あえてその辺が描かれていないからこそ、 後からじわりと浮き出てきて、味が出てくるフレーズになってるようにも思いましたね。
またラストのフレーズ「呆れた顔した あなたが来ること 期待してるから」の後の 長いアウトロ(なんと1分30秒近く)も気になるポイント。
その長さから、果たして彼は気づいて彼女を迎えに来たんだろうか?とか、 いつまで待ってるんだろうか?なんて、聴いててあれこれ想像を掻き立てられます。
曲の終始で鳴り響くウインドチャイムの音(バックサウンドで「シャララララ〜」と鳴っている箇所)も、 小波をイメージさせてくれるようで、実に演出の細かい曲だなぁと感じました。