スローテンポで、じっくり聞かせてくるこの曲。
メロディーは、タイトル通りのノスタルジックさを感じさせるものとなっており、
きっと三好さんの渋いギターがそう感じさせてくれるのでしょうね。
でも、それ以上にノスタルジック全開なのが歌詞。
出だしから「黄昏の空を見上げて 遠いとこに来たと思う」なんていう、
いかにも小松さんらしい郷愁の言葉が並んでます。
また、小松さんの曲の多くは「あなた(君)と わたし(僕)」という視点と言葉で
歌詞の世界観がつくられているのに対し、
この曲では「老夫婦」や「母」といった、小松さんの曲ではあまり見られない、
ある意味すごく日常的な言葉と視点が並んでいるのが印象的です。
この2つの言葉は、これからここ(都会)で暮らしていく自分の行く末と、
母親と住んでた故郷を思う歌詞の中に出てくるのですが、
そんな風に人生見つめたり、母親を思い出してる主人公を見ると、
ちょっと「大人」な曲かもしれません。
7thでは、この曲の他にも「diplomacy」や「東京日和」など、
都会的なイメージを浮かべさせる曲が多く、この曲も例外なくそうなのですが、
小松さんと友達が「きっと心の拠り所のある場所が故郷になるんだろうね」
なんて話してるように、都会に限った話ではないので、
自分が故郷だと思う場所を思い浮かべながら聴くのが、
この曲を深く聴く上での一番のポイントでしょうね。