No.33 傷あとをたどれば
前回にひきつづき、1st Albumより「傷あとをたどれば」をPick Up。
聞いててデビュー時の初々しさを感じるのは、やっぱり「振り返らずにぃぃ」とか 「吹いてたぁぁ」といった風に、子音のあとの母音のひっぱり具合が印象的だからでしょうか?(笑
(エフェクトのせいかもしれませんけどね)
こういった歌い方が6th地点ではあまり見られない(ひっぱらない)のは、 やはり小松さん自身が歌い方を研究されてるからでしょう。
Bメロの独特のリズムとメロディなんかも、どこか懐かしさを感じさせてくれ、 個人的には結構好きだったりします。
歌詞からは、失恋して未練が残っている感情を歌っていることはおおよそ見当がつくと思いますが、 その未練が残る様の描きかたに注目。
1番と最後のサビ「傷あとたどれば あなたの背中が・・・」以下は主人公の想像であり、 傷あと=失恋までの経緯、と見ればこの後の「このまま歩き続けて 振り返らずに」は、 「自分(主人公)を気にかけること無く去ってしまって」と優しかった彼に どこか未練を残して思ってるんでしょうね。
あと2番のサビ「そばにいる気がしてぼんやりしてたら 破った写真 さらった 風が吹いてた」という歌詞も、 「いつの間にか・・・」といった雰囲気が、どこか切ない感じを引き立たせてます。
1st Albumは小松さんのデビュー時の頃を見ていく上では欠かせないものなんですが、 例えばこの曲の「破った写真 さらった 風が吹いてた」というフレーズが、 どこか6th Albumの「Last Letter」の「紙吹雪舞う12月」という詩を思い出させてくれたり、 2曲とも「涙」という言葉が印象的だったりと、 やっぱりどこかで3rdだったり6thだったりと後の曲に通じてるものがあるように思いますね。