No.13 足掻き
個人的に小松さんの曲の中では一番悲しい曲のような気がする「足掻き」。
「愛してる...」の和やかな雰囲気の詩とは対照的に、 かなりきつい言葉が並べられており、これは恋愛の中にある心理の裏表を描いているんだそうです。
サビ最初の「さよなら 愛しい日々よ」(1番)、「さよなら 帰らぬ日々よ」(2番)という詩が ものすごく痛々しい。
この曲は、主人公が彼と別れようとしているところを歌ったものだと思いますが、 じゃあ一体何に足掻き苦しんでいるんだろうか。
それは彼の言葉を並べるたびに、いつの間にか未練がましくなっている、 そんな不様な自分を知ったとき。
別れようといろんな苦し紛れのきつい言葉を並べてみても、結局 彼にまだ未練がある時の心情をここまで詩にできるのは小松さんならではでしょうか。
そしてこの曲で一番聞き所なのが、最後のサビ最初の「さよなら」。
よくサビは小松節でハモらせてくるのが小松流(笑)なのですが、 この曲は唯一ここだけしか他パートがありません。
しかしこの「さよなら」が聞きごたえがあるんです、ホンとに。
上で言ってた情景を思い浮かべながら聞くと、この「さよなら」という言葉の 重みというか、深みを感じれるような気がします。