いよいよ夏を目の前にして、優しい感じの曲は無いかということでこの「哀しい恋」をPick Up。
「あなたがいるから」のc/wであるこの曲は、「あなたがいるから」同様にとても優しい感じ。
でも歌詞はそんなに優しいというか、明るいものではなく、どちらかと言えば暗い感じさえもちます。
小松さん自身も、まさかこんな感じの曲になるとは思わなかったらしく、
そういった意味では、なかなか面白い曲だなぁと。
歌詞を見ていて全体的に感じるのは、「木漏れ日あふれるカフェで」や
「夏の太陽は不意にあの日を切なく過らせる」のような日常感を思わせる言葉が
多いこと。
恋を主題とした曲というのは、世の中たくさんあると思いますが、日常の中から
何気に出てくる恋心というか、そういうものを歌った曲というのは、
なぜか愛着が湧くというか、すんなり聞けるんですよね。
例えそれが失恋の曲でも。
歌詞の2番で主人公は彼と別れてから久しぶりに一緒に立ち寄ったことがある店に入った時、
「懐かしい匂い あなたと離れてホッとしてた心が揺れた」
と、以降曲の最後まで、彼と一緒にいたことが懐かしくて、少し愛しい、
そんな思いが感じられます。
でもそんな事を思ったり、懐かしんだり、そういうことも自分の人生の中では
ひとつの通過点なんだ、
「でもありふれた人生を彩る スパイスになれば」、
そう思ってまたひと夏を前向きに過ごしていく主人公の気持ちがうかがえるようです。
(2004/05/01)